小川珈琲株式会社

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珈琲鑑定士の独り言
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「日本の珈琲は変わる ― 鑑定士が語る珈琲業界の今 ―」

はじめまして、このブログを担当する小川珈琲の検査課・珈琲鑑定士チームです。
簡単に自己紹介をさせていただきます。コーヒーの検査が主な仕事になります。当社にやってくるコーヒー豆の受け入れ段階の検査、焙煎段階の官能検査、ブレンドして製品になる段階の官能検査を中心にやっています。また、新しい生豆の開拓、ブレンドの検討などもメインの仕事になります。毎日、一日中ひたすらカップテストをし続けるという仕事をしているチームで、現在4名で日々仕事をしています。このブログを通じて、「コーヒーは難しくなく、楽しいものだ」「小難しい理屈ぬきで楽しめるものだ」「お客様に美味しいコーヒーを飲んでいただきたい」という「コーヒーに対する熱い想い」をお客様と共有していきたいと思っています。宜しくお願い致します。


皆様は珈琲鑑定士という資格をご存知でしょうか。この業界に携わる方なら聞いたことがある方も多いでしょう。最近、日本でも珈琲鑑定士の資格を持った人は増えてきました。正式名称はポルトガル語で「クラシフィカドール」と言います。多分日本国内で一番知名度が高いのはブラジルの資格制度です。もちろん、現地ブラジルで資格を取得することになり、1ヶ月程度ブラジルのサントス商工会議所で授業を受講します。味のタイプ分け、カップテスト、生豆の格付け方法、ブレンド製造の知識と吟味の手法を習います。試験を受け、見事合格すると資格がもらえ、実際に鑑定士と呼ばれる様になります。

その他にも、現在コーヒーに関係する資格は増えてきました。全日本コーヒー商工組合連合会が発行する「コーヒーインストラクター」、日本スペシャルティコーヒー協会が発行する「コーヒーマイスター」、アメリカスペシャルティコーヒー協会が発行する「SCAA Certified Cupping Judge」……
同じコーヒーに関する資格でも、各種団体の性格によって少しずつ内容が異なります。私たちのチームは、コーヒーを愛するお客様からのどの様な疑問・質問でもお答えできる様に、全ての資格を取得していく事を目標にしています。


近年「スペシャルティコーヒー」という言葉が良く流通しています。しかしながら、明確な定義が無く、言葉だけが独り歩きをしている様に感じます。
では、そもそも、スペシャルティコーヒーとは何でしょうか?

ざっくりとコーヒーを取り巻く環境から考えると、コーヒーの取引は先物相場で取引され、ニューヨークとロンドンの2大取引所があり、どちらも世界のコーヒー生豆価格の指標的役割を果たしています。この先物相場の価格が暴落し、コーヒーの生産コストを割り込んでしまうという事態が起こってきました(コーヒー危機と呼ばれていました)。コーヒーの相場が下がると、生産者はコーヒーを作りたがらなくなり、またコストをかけない分、美味しいコーヒーができる可能性が少なくなってきます。

また、コーヒーの世界一の消費国であるアメリカ合衆国でコーヒーの消費量がだんだん落ち込んできていました。当時アメリカでコーヒーと言えば、一日に何倍も飲めるような薄めで安いコーヒーが主流でした。それが、シアトル系カフェの台頭で大きく変化しました。今までの薄くて安いコーヒーではなく、味が濃く価格が高い、いわゆる“高くても美味しい”コーヒーが消費者に認められるようになってきたのです。

このような、消費者のコーヒーに対する意識と行動の変化から、生産者に「美味しいコーヒーを作れば、高い価格で売る事が出来る」という、意識革命を起こし、より良いコーヒーを作っていこうという機運が高まってきました。
美味しいコーヒーは明確に評価して売りましょうという流れになってきたのです。「いいものにはそれに応じた価値をつける=スペシャルティが評価された」ということだと思います。

上記の様な情勢から、昨今「スペシャルティコーヒー」という言葉がコーヒー業界で使われるようになってきました。

また、スペシャルティコーヒーの評価は、コーヒー生産国が今まで行っていた品質規格に対し、コーヒーを消費する側が味覚評価の基準をつくろう、そして生産者と味の評価を共有しようというところから始まっています。味を点数化して共有するというのは結構困難で、実際に評価するときは香り・酸味・甘み・アフターテースト等、できるだけ項目を細分化し共有化しやすい形で評価ができる様に、各団体ごとに様々に工夫をしています。
しかしながら、「飲んで美味しいコーヒー=スペシャルティコーヒー」という事は、基本的に変わらない事だと思っております。


コーヒーをめぐる世界は今まで以上に変わっていくと思います。ここ数年で大きな変化がありました。コーヒーの味と香りをポジティブに何かに例えて評価する動きですね。評価の手法はワインに近く、そういう流れが起こりつつある最中だと思いますが、これからはもっと進んでいくと思います。
たとえば、ソムリエの田崎真也さんみたいな人がでてくると、劇的に大きく変わるかもしれません。また、ロマネ・コンティのような、世界中の誰もが知っていて、価値を認められたコーヒーが出てくる可能性もあるのではないでしょうか。


コーヒーを日本人の考え方で例えるなら、一番近いものはお米だと思います。「どこそこのお米がおいしい」とか「やっぱり新潟県産の魚沼地域産、大橋おじさんが作ったコシヒカリ米に限る」とか、こだわりや嗜好はいろいろありますが、コーヒーも似たような感じです。「エルサルバドルのアイダさんが作ったロスアルペス農園のものが美味しい!」といった感じです。もちろんお米と同じように、同じコーヒーの木であっても、国によって味が変わります。同じジャポニカ米でも日本産と中国産とで味が違うのと同じですね。特にコーヒーは気候や標高が味に影響を与えますから、同じ国内でも農園の標高や気候で変わるので味が違うということもあります。

いろんな市場や嗜好があるので一概に言えませんが、一般的に外資が入ってきてから焙煎が強くなった様に感じます。深煎りの単品(ストレートコーヒー)を好む方が増えた様に感じます。40代以降の方は昔ながらのコーヒーの味が好きですね。いわゆるブレンドが好きな方が多いです。
また、年齢性別を問わず、ブルーマウンテンは根強い人気があります。イギリス王室御用達で入ってきたコーヒーなので、高級なイメージがあるのだと思います。味は中庸で、ストレートで飲んでもバランスのとれたコーヒーです。


カフェオーナーの方によく聞かれるのは、「どうしたらコーヒーの個性や特性をお客様に伝える事ができるのか、香りや味の勉強方法を教えてください」ということです。
味の評価をするときは、まずいろんな要素を排除していきます。同じ挽き方、同じ量のお湯を注ぎうわずみをすすって評価する事で、抽出の影響を排除してカップテストをします。
味を表現するというのは訓練だと思います。どう思っていて、どう感じるのか。何をもっておいしいのか。自分の言葉で考えてみるといいと思います。コーヒーを飲んだら、「バラのような華やかな香りがする」「蜂蜜のように甘いテイストがある」など、自分の思ったことを言葉にして表現してみる、それが大事だと思います。


ここまで、自己紹介の部分で書いたこと違い、長々と小難しい話を書き綴ってきましたが、最初に書きました通り、“「コーヒーに対する熱い想い」をお客様と共有していきたい”というのが、このブログの目的です。チームには経験豊富な人間から配属一年未満の人間まで居ますので、ブラジルの体験記や日々のカップテストで感じる事を「楽しみながら」書いていきたいと思っております。

コーヒーは決して難しいものではなく、楽しいものです。

毎日カップテストをしている立場から、少しでもこの楽しさを伝えていけたら・・・と思っています。

今後とも、宜しくお願い致します。

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